シルクロード絵描き旅

中央アジア・シルクロード。ひとりの絵描きの放浪記。

9/11 カザフ族のゲルにホームステイ(1、チャイと食事)

 

 

 

9/11、『ウルギー』から『ウラーンホス』郊外の遊牧ゲルへと向かいます。(地図参照)

 

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午前10:30、宿のオーナー ナズカの旦那さん“トト”が送ってくださいます。

トトのジープは『TOYOTA』!

 

トトはオオカミの毛皮をいくつも車に載せてからジープのエンジンをかけました。

もしかしてこの毛皮が私の宿代の代わりなのでしょうか…まだ知らぬ遊牧生活への期待が高まります。

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知的でかっこいい女性 ナズカの旦那さん、トトはコミカルで陽気な人柄でした。

トトは僅かな英単語を知るのみで、彼と会話はあまりできませんでしたが、

 

ニコニコしながら

『カザフ族の旦那探しに来たの?』とか、

 

私の言った、カザフ族はムスリムなんだよね、に

『ムスリーム!テロリースト!(笑いながら)』

 

 

 

…ひ、冷や汗の出る言葉が…!!!

 

 

 

トト、しっかり!!!

と心の中でつい叫んでしまいました。

 

 

 

 

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小山と言おうか、なだらかな起伏をいくつも越えて、1時間弱ドライブしたでしょうか。

 

 

 

 

 

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放牧された家畜とゲルが3つ建つだけの原っぱに到着しました。

トトがそのうちの一つのゲルの、背の低い扉をくぐります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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わあ…!

 

灰色の空の下、彩度の低い草原の白いゲルに一歩入るとこれです。

とても華やかです。

赤色を基調としてとりどりに彩られたここは、本当に家の中なのかと疑ってしまう程です。

 

 

 

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家主の男性が、トトから毛皮を受け取りました。

段ボールはシャープ製品のものじゃないですか。

 

 

 

 

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左に腰掛けているのがトト。

 

 

ゲル内と同じ赤い服の女性が、チャイを煮出してくださいます。

 

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新鮮な牛乳を薪の火にかけ、暖まってから少しの塩と茶葉を加えます。

 

出来上がったチャイをそのままホーローのやかんに移し、茶こしで茶葉を受け止めながら、皆のカップに注いでくれました。

 

 

 

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カザフ紋様のクロスがかかった、年季の入ったちゃぶ台に女性がお茶のセットを用意してくれました。

これがお客をもてなす際の一式なようです。

 

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この夫婦が私の今回のホストです。

トトは私を彼らに紹介しつつ、世間話を始めました。

 

カザフ語なので何を話しているかさっぱり分かりませんでしたが、私は彼らの仕草を見よう見まねでチャイをすするのに精一杯でした。

 

 

チャイと一緒に出された食事のほとんどは奥さんの手作り乳製品でした。

バターやチーズを揚げパンに付けて食べたり、バターをチャイに入れて飲んだり、揚げパンをチャイに浸したり…チーズをかじったりと…、

何通りもの食べ方をする、彼らの手つきのこなれた様子に興味津々の私。

そしてすぐに真似して食べてみます。

 

 

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バター『サリ・マイ』、これは馴染みのある味。普通のバターと同じ。

 

サリ=Sary はカザフ語(及びキルギス語)で黄色の意味なのです。

キルギスにはサリが頭に付いた地名がたくさんあったなあ。

 

 

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白く水っぽい『カイマク』は脂肪の少ない、サワークリームのような味でした。

 

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チーズ『アク・イルムズィク』、塩気のない、素朴な味のチーズはにおいもクセもほとんどない。食べやすいです。

 

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石のように硬くて大きいチーズ『クルト』。

 

 

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しょっぱい乾燥チーズ『カズ・イルムズィク』。ビールや白ワインが欲しくなる味です。

 

 

 

 

 

 

 

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彼らが話し込んでいる横で奥さんがまた料理を始めました。

 

 

羊肉とジャガイモを炒め、短い麺のようなものを入れて煮ると…

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これがカザフ族の伝統料理ベシュバルマクです!

 

ベシュバルマクを食べるのはこれが二度目。

二年前、文化の似ているキルギスにて初めて食べた時は

味もコクもない麺料理で口に合わず、ほとんど食べられなかったのですが、

こちらは塩とお肉の旨味が効いていて美味しかったです。

 

ベシュバルマクをインターネットで検索すると、

タマネギを使ったもの、麺が太いもの、肉をもっと豪快に使ったもの…等色々な見た目の画像が出てきます。

今回のと同じものを数日後別のステイ先の家庭でも頂いたので、このベシュバルマクはあくまでカザフ族の日常家庭で食べられるバージョンでしょうか。

 

 

日常的と言っても食材の豊かでない遊牧の地でベシュバルマクが出たのはこの一度のみでした。

朝は例のチャイセットで済ませ、夜は昼の残りとチャイセット。間食もチャイセットです。彼らの栄養の大半は乳製品から採っているという事…!

 

 

 

 

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お隣のゲルの男性と娘さんも呼ばれて、みんなでベシュバルマクをつつきました。

 

 

 

 

 

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食事の後、トトは帰っちゃいました。

言葉の全く通じない、私とホスト家族との3日間が始まります。

 

 

 

 

 

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