シルクロード絵描き旅

中央アジア・シルクロード。ひとりの絵描きの放浪記。

8/25 カナス湖へ。一難去ってまた一難

 

 

二年前の中国旅で、出会う中国人の旅人に新疆へ行った事を言うと、ほとんどの人の口から『カナスへは行ったか』と訊かれました。

 

 

 

 

カナス湖。

新疆ウイグル自治区の北端、カザフスタンとの国境まで十数キロという僻地にある美しい湖。

僻地と言いましたがカナス湖は中国人の人気観光地となっており、チケットもばか高いです。

 

 

 

 

 

 

私は中国のいわゆる『観光地』が好きではありません。

入場チケットがなんと数千円、その他送迎や諸々で追加料金がかかる…。大金を出して行った先には観光客だらけで騒々しい。

売店やホテルは皆一様に同じ建物がずらりと並んでいる。

そんな雰囲気の場所で私は心から落ち着くことはできません。

とりあえず観光地の雰囲気が苦手なのです。

 

 

自然風景よりも『文化』が好きな私には、カナスは頑張ってまで行くべきところではなかったかもしれません。

 

 

 

8月25日、アルタイですっかり元気をなくした私は、カナスに向かう乗り合いバンにいました。私はなぜ自分がカナスへ行こうと思ったか改めて自分に問うていました。

 

なんとなく決めたカナス行き。

北新疆のそのまた北部に行ってみたいという事。

会う人すべてにカナス、カナスと言われた事。

2年前の旅にてwechat(中国版LINE)友達になった中国人旅人のタイムラインで見た多くのカナス湖の投稿…。

 

極めつけは冬にカナスへ行った友人の話を聴いた事がきっかけだったと思います。

冬のカナスはオフシーズンで、人が誰もいなくて静謐な雰囲気が漂っていた…。

見せてもらった写真は素晴らしいものでした。

って…今は夏です。観光シーズン真っ盛りですよ。

 

 

カナスかぁ。きっとつまんないんだろうなぁ。

元気のない私にはもはやカナス湖観光はやっつけ仕事のようになってしまっています…。

ふてくされた私はただのひねくれ者と化していました。

 

 

 

 

 

 

 

 

乗り合いバンの外はアルタイの美しい風景が見えていました。

 

 

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『移動は時に観光地より面白い - 。』

 

 

そこには名も値段も付いていない、自然界の日常がありました。

車窓からは岩山、砂山、空雲、草食むラクダ、馬,…。

 

 羊の群れ。

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一見怖いドライバー(右)

 

バン内では少人数ならではのフレンドリーな会話が飛び交います。

ドライバーと年の近い男性はドライバーと気丈におしゃべりをしています。私の後ろに乗ったウイグル族の女性はガムを噛み噛みウイグル語で誰かと電話し、ドライバー達から話を振られたら中国語で和やかに会話し。

 

 

 

 

それに対し観光地となった場所はその景観に不似合いなゲートが作られ搬送バスが行き来し、私たちはまるで貨物のように特定の地から地へ機械的に移動せられ、皆が皆同じ方向を向いて同じような記念写真を撮る。

なーんかね、興ざめしちゃうんですよ、一人旅の身には。

 

ひねくれてますねぇ。

 

 

じゃあなんで行こうと思うのか。

私は自分のこの意見に未だ自信がなかったのでしょう。

 

だって多くの人は素晴らしいと言っています。

この時の私はカナスへ実際に行って確かめなければ分からなかったのです、

自分が何をどう感じるかを。

 

 

到着が近づき、ドライバーと歳の近い男性乗客が私の泊まる宿を訪ねました。

私は3軒のユースホステルの名前と住所、地図のウェブページのスクリーンショット画像を彼らに見せました。予約はしていないのでこれらのうちどこでも構わないんだけど、と付け加えます。

乗客の男性の向かう先がそのうちの一軒のホステル近くなんだそうで、俺が宿まで連れていくよ、ついてこいと言ってくれます。

彼の様子から安全だと判断した私は彼らに任せる事にしました。

乗り合いバンは彼らと仲良くすれば目的地の近くで降ろしてくれる。便利です。

 

 

 

次回に続きます。

 

 

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