STORIES traveling Central Asia

ブログタイトル変えました。旧名『シルクロード絵描き旅』。

熱い砂漠と冷たい星。

 

 

リアルタイムで書いていた旅記事の3つ目です。

 

このブログを立ち上げる前、別なブログにほんの少し、旅の記事を書いていました。今そのページは私自身すっかり忘れていましたが、さっき思い出して開いてみました。

すると2015年、半年間の中央アジア旅の序盤だけ、旅と並行してリアルタイムに記事を書こうと頑張っていたようです。その痕跡がありました。

まあ、たった3記事だけでしたが…。(笑)

 

今改めて読んでみると、まーあなんとも初々しい文章なんですが、それよりもリアルタイムならではの高揚感というか臨場感があるので、せっかくだしここに公開します。

 

 

 

 

7月15日、アイダルクル湖に行きユルタに泊まってきました。

 

 

 

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ブハラから200キロ北東に行った所にあるアイダルクル湖は、地球の歩き方には地図に小さく記されているだけです。
ユルタは中央アジアの伝統的なテントで、モンゴルのゲルに似ています。

 

 


私はブハラの次にはヒヴァへ向かう予定でいました。
しかしブハラで会ったフランス人のクレハに誘われ、スイス人アノックとイスランと一緒に行くことになりました。

 

 


アイダルクルは砂漠地帯の中にあります。昼過ぎ、私たちはユルタのある施設に到着しました。
目を開けていられないほどの熱風と日差しです。あまりの日差しに視界が真っ白です。
ユルタや施設にある小屋の中は日影ですが、それでもまだ暑いです。

 

 


私は湖で泳ぐ以外のほとんどの間、暑さに負けていました。

 

 

タクシードライバーとユルタのスタッフが手取り足取り教えてくれた、ウズベクのトランプゲーム。私は途中で眠くなりました。
翌朝、朝日を見たりラクダに乗るため他3人は早起きしましたが私は出来ませんでした。
食欲も当然ありません。

 

 

 


私以外の三人は19歳。私が19歳だったとしてもやっぱり彼女達ほど元気でいられないでしょう。

 

 

 

 

 


とても過酷な一泊二日でしたが、夜中、丘の上で眺めた星は、とてもとても綺麗でした。

 

 

 

 

砂埃で少しぼんやりしてはいましたが、一面にビーズをばらまいたような空でした。
空の真ん中を天の川が走っています。

 

 


周囲には彼女達の少しのフランス語と、草と風の音が響くだけです。
夜の砂漠は昼間よりだいぶ涼しくなりました。

 

 


眺めているうちに、焦点がどんどん細かくなって、星の一粒一粒、その間の黒い隙間までがはっきりしてきます。
砂粒の集まりのようなその星々を眺めていると、頭の中に音楽のような何かが聴こえていうような気がしてきます。

 

 

星々が描く模様から音を連想している事に気が付きます。
その音のような何かは、吹雪のような冷たさを持っていて、私もつられてお腹の底が凍えるような心地がしました。

 

 


幾つかの流れ星が消えて行きました。

 

星はウズベク語でユルドゥスというそうです。

 

 

 

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 …2015年7月15日、ウズベキスタン、アイダルクル湖にて。

 

 

 

 

熱気と太陽のバス移動記。

 
 

前回同様、リアルタイムで書いていた旅記事です

このブログを立ち上げる前、別なブログにほんの少し、旅の記事を書いていました。今そのページは私自身すっかり忘れていましたが、さっき思い出して開いてみました。

すると2015年、半年間の中央アジア旅の序盤だけ、旅と並行してリアルタイムに記事を書こうと頑張っていたようです。その痕跡がありました。

まあ、たった3記事だけでしたが…。(笑)

 

今改めて読んでみると、まーあなんとも初々しい文章なんですが、それよりもリアルタイムならではの高揚感というか臨場感があるので、せっかくだしここに公開します。

 

では今日も時間を2015年の7月に戻しましょう。

現在地はウズベキスタンです。
 
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7月7日、首都タシケントからサマルカンドへと移動しました。
その時のお話。
 
 
私は電車より安い公営バスを使いました。
 
 
 

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バスは乗客が集まり次第の出発なので、朝の適当な時間に乗り場へと行きます。
午前10時半、私が乗車した時には10代位の男の子とあと2,3人しか乗っていません。
 
 
 
 
 
ドライバー達は炎天の下大声で客引きをします。バス内にエアコンはついておらず、風もほとんど入りません…。時折バナナやガム、アクセサリーなどを売りにおばさんが乗ってきます。
 

 

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バスの目の前には広い車道が見え、数え切れないほどの車が横切って行きます。
1時間半ほど待っているうちにお腹がすいてきました。乗り場近くにパラソルが立ち、ドリンクやアイスクリーム、食べ物が売られています。私はサムサを2つ買いました。サムサは羊肉のミンチとタマネギの入ったパイ。1つ2000スム。かじると肉汁が溢れてきます。熱々のサムサは、意外なほどすぐ平らげてしまいました。
 
 
 

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それまで無音だった車内に、音楽がかかります。ウズベクポップのような曲が、以後延々とかかっていました。
 
 
 
 
通路を挟んで座っている男の子は頭を垂れています。ドライバーはいまだに外で客引きをしています。
車道に少しはみ出す形で停まっていたバスは、大音量のクラクションを鳴らしながら車体を車道に平行に沿わせます。
いよいよ出発かなと思いきやまた10分ほど留まり、全席を埋めたところでようやく発車しました。
午後1時です。
 
 
 
出発の時にスタッフの一人が音頭を取るように両手を合わせました。隣に座ったウズベク人も同じポーズをとります。スタッフは何か言葉を唱えながら顔を撫でる仕草をしました。多分、みんな真似をしました。
なんなのでしょう。安全祈願の祈りだとしたら、それよりも荒い運転を直して欲しいです。中央線をはみ出す貨物トラックに、クラクションを鳴らしすれすれによけるバス。徐行しているバスから乗り降りするスタッフ。車道を悠々と横断する歩行者…。
 
 
 
 
 
 
 

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バスはバイパスのような道に入ります。窓の外は農園へと変わりました。
 
午後3時すぎ、道路の端にてバスは一旦停まりました。乗客は車体の日陰にて休憩します。乾燥しているので日陰は車内より断然涼しいです。
道端には細い水路があり、めだかが泳いでいます。乗客はその水を浴びて涼もうとします。男性客はトイレタイムでもあります。
 
 
乾燥した風が服を通り抜けていきます。
 
 
バスに乗り込み、再出発です。
バス内には風はほとんど入りません。これ以後は電車を使おうかな…。
 
 
 
 
午後5時頃、バスはまた停まりました。ガソリンスタンドです。ここでは女性の売り子がヨーグルトドリンクやサムサを売っていました。
後ろには赤い山肌が見えます。山の向こうからは西陽がさんさんと刺しています…。
 
 
 

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窓の外の景色を見るだけの時間が過ぎていきます。
ひまわり畑、果樹園、牧草地帯、農村、画一的な形の家々、
草を食べる牛、馬、羊の群れ、ロバ車で藁を運ぶ男性、
道端に綺麗に積まれたスイカ売店のパラソル、
大きい並木、岩山、黄土色の山肌、暑い暑い西陽…。
 
 
日の光が反射して、輝いている葉の一枚一枚が目に飛び込んできます。
 
 
 
午後6時すぎ、バスはサマルカンドに到着しました。
ビルや路面電車で騒々しいタシケントとはまた違った街並みです。
 
 
 
 
サマルカンドの日差しも強烈ですが、首都タシケントと違って時間はどこかゆったりとしています。
木漏れ日が、光の粒が、柔らかいような、そんな印象です。
 
 
 
 
 
…2015年7月7日 ウズベキスタンサマルカンドにて。
 
 
 

2015年7月6日。

 

お久しぶりです。

 

 

このブログを立ち上げる前、別なブログにほんの少し、旅の記事を書いていました。今そのページは私自身すっかり忘れていましたが、さっき思い出して開いてみました。

すると2015年、半年間の中央アジア旅の序盤だけ、旅と並行してリアルタイムに記事を書こうと頑張っていたようです。その痕跡がありました。

まあ、たった3記事だけでしたが…。(笑)

 

今改めて読んでみると、まーあなんとも初々しい文章なんですが、それよりもリアルタイムならではの高揚感というか臨場感があるので、せっかくだしここに公開します。

 

それとは別に旅の日記なら、初めて一人で行ったベトナムから、一日も欠かさずノートに書き溜めています。だから何月何日に何をして何を思ったかは忘れない。密かな私の楽しみです。

 

このブログも文体は揃わないし、しかも書いた後色々と恥ずかしく思ってしまう性格なのですが、それでも書き残しておこうと思うのは、私が訪れた場所場所が、人びとが、あまりにも美しかったからだと思います。

 

書く事は好きだし、過去の旅も書ききっていないし、これから行きたい国もあるので、新しい記事も書きたいと思ってはいます。

 

でも、ひとまず、時間を2015年の7月に戻しましょう。

 

 

 

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 (2015年7月6日 ウズベキスタン)

 

只今ウズベキスタン2日目、タシケントに居ます。
 
今日は中央アジアの主食、ナンについての記事です。
 
 

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中央アジアのナンは大きな円形で、ふちは分厚くふかふかです。
表面にはゴマやスパイスが散らしてあり、食べるとほんのり塩が効いていてベーグルのようにもっちりしています。
 
柔らかいのは作りたてであり、日が経つとカチカチの乾パンになります。
乾パン状態のナンはチャイやスープに浸して食べます。
乾燥している中央アジアではナンは1年位もつのだそう。
 
 
 
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中国の新疆ウイグル自治区にはナンの出てくることわざが多い事、
また、ここタシケントのレストランで料理を頼むともれなくナンも付いてくる事
など、人々にとってナンはソウルフードのようなものなのでしょう。
 
特に、中央アジアは食事のバリエーションがとても少ないようなので、
日本人や中国人よりソウルフードへの思いは強いような気がします。
 
 
 
***
 
 
 
 
今日、街中を歩いていると
広い広い外壁に、唐突に小さな窓が開いていました。
 
 
 
 
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看板もなにもありませんが、窓を覗くとかまどが。横には、作りたてであろうナンが並んでいます!
 
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突然のナン屋さん。
買いました。
 
買ったナンはまだ温かく、とても美味しかったです。
 

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まだ旅の二日目ですがたくさんナンの写真を撮っています。
 
ナンが大好きなのです。
 
これから行く地域や国々でも、ナンには特に注目したいと思っています。
 
 
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11/3 ウイグルのイベントをお手伝いします。-『踊るシルクロード~ウイグルの音楽と衣食住』

 

お久しぶりです。

 

最近までの私は舞踏の方に力を入れていて、

先日9月23日㈰には、初のソロ公演を開催させていただきました。

(目黒涼子 即興舞踏公演)

公演の疲れはまだ残っていますが、

ここで知人がやるウイグルのイベントの告知をさせてください。

 

 

 

 

『踊るシルクロードウイグルの音楽と衣食住』

2018年11月3日(土・祝) @奈良市、 GuestHouse OKU(ゲストハウス奥)

 

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踊るシルクロード~ウイグルの音楽と衣食住

(イベントページの告知文はこの記事の一番下にございます。)

 

 

主催は鷲尾惟子さん、ピアニストでありウイグルの音楽の専門家さんです

 

 

 

鷲尾さんとは2月、私の開いたウイグル写真展で鷲尾さんに来ていただいた事がきっかけで知り合い、今ではたいへん仲良くして頂いております。

 

 

 

鷲尾惟子さんの語るウイグルは、

いわゆる映画シルクロードファンともバックパッカーとも視点が違い、

またウェブ検索ではまったく出てこない現地の活き活きとした様子を

まるで近所の友人を紹介するような口調で、話してくださいます。

 

 

 

鷲尾さんにとっての『ウイグルの現地の様子』は、正直言って私を含む旅人のそれとは

もうそれはそれはけた違いで、あっけにとられる事間違いなしです!

 

 

最近ではウイグル関連の暗いニュースが日本のテレビでも特集されていますが、

ニュースで取り上げられる『ウイグル』は匿名的で、制限されていて、『かわいそうな人達』という印象しか、私達には与えられません。

 

 

でも、私達が誰かや何かに想いを馳せる時、本当に知りたいのは、そのひとりひとりの人間性・肉声なのではないのでしょうか。

何を食べ、どんな思想のもと、何色を好み、どんな生活をしているのでしょうか。

言うまでもないことですが、『かわいそうな人達』と一方的に印象付けられているのはウイグルに限った事ではありません。

 

 

カシュガルを歩けばすぐ、鷲尾さんが来ている事が町中に知れ渡って携帯が鳴りっぱなし...という、

そんな鷲尾さんの愛ある目線から、あなたのウイグルを感じにいらしてください。

 

 

・・・

 

鷲尾さんは奈良のご自宅で『シルクロードサロン・メルハバ』というウイグル文化の紹介を目的としたスペースを運営しておられます。

https://www.instagram.com/p/BhsuCv8hFeQ/

 

すぐ近くに住んでいながら写真展をするまで存じ上げなかった…💦

 

そんな鷲尾さんと私を繋げてくれたのが大野香織さんという方です。

大野さんがインスタグラムにアップしていたウイグルの写真がきっかけで、私はウイグルの旅に出たのですが、

実は私の写真展を鷲尾さんに紹介してくださったのが大野さんです。

当日はその、私の大好きな大野香織さんの写真も会場に展示します。(私は写真展示でお手伝いさせてもらいます♥)

 

・・・

 

前置きが長くなりましたが、イベント会場はゲストハウスなので、遠方からのお客様は、イベント終了後も遅くまで余韻に浸れます。

 

当日は私はウイグルの民族衣装を着てお手伝いさせてもらいます。

今からとても楽しみにしています♪

 

 

 

 

 

------------以下イベント告知文----------------

 

 

 

踊るシルクロード~ウイグルの音楽と衣食住

(↑イベントページURL)

 

とき:2018年11月3日(土・祝) 17:30~(17:00開場/21:00終了予定)
ところ:Guest House OKU
参加費:3,000円(食事付き。定員20名様)
宿泊費:3,000円(定員8名様)


予約方法:Facebookのイベントページ、もしくはGUEST HOUSE OKUページよりご予約ください。予約の際は必ずメッセージを添えてください。メッセージがない場合、ご予約が無効となる場合もございます。

★今回は、大阪のウイグル料理専門店「ムカーム」からお料理のケータリングがあります
ムカームHP http://muqam.pepper.jp/

中国新疆ウイグル自治区に居住するウイグル人はトルコ系民族で、歌と踊りをこよなく愛する民族です。彼らの民謡は「オアシスによってこんなに違うんだ」と驚くほど多様で、隣接する地域の文化と融合しながら独自の音楽スタイルを持っています。

今回は、ウイグルの民謡を動画や実演でご紹介すると共に、民族布「アトラス」や民族帽のドッパなど民芸品を展示するほか、民族雑貨の物販もいたします。
また、大野香織さんの現地のいきいきとした写真展示や、ウイグル料理店「ムカーム」からのケータリングもあり、ウイグルの文化を、見る、聴く、触れる、匂う、味わうと5感で味わって頂けるよう、ご用意させて頂きます。

 昨今ではネガティブな情報ばかりが流れてくる当地ですが、そうした状況だからこそ、大地にしっかと足を踏みしめて生活しているウイグル人とその文化を、この機会に是非知って頂きたいと思い、企画させて頂きました。

 素敵な古民家長屋のゲストハウスが、この日はまるで現地の民家さながらの雰囲気になります。古都奈良で、どうかエキゾティックな異空間を一緒に味わいましょう!


鷲尾惟子(わしおゆいこ) プロフィール

奈良生まれの奈良育ち。ウイグル音楽研究者。クラシックのピアニストとして活動する傍ら、ウイグルの音楽に魅せられ、1996年ウイグル初訪問。以降、20年以上にわたり、ウイグル人との交流のかけはしとなり、現地や日本国内でウイグル音楽を紹介。イベントや演奏・講演ほか、寄付活動を行う。
 独学でウイグル語を習得し、2005年に社会人で奈良女子大学大学院へ入り、学術的にもウイグル音楽の研究を行い、学術博士を取得。
 高畑町にある自宅の一部をウイグルの民家風にリフォームした「Silkroad Salon メルハバ」を拠点に、観光客やシルクロード・ファンへウイグルの文化を紹介、配信している。

 

 

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夢から覚めないで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2017年9月13日

 

最後にもう一度とお願いしたドンブラでまたも泣きました。

 

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unhuman.hatenablog.

9/11 カザフ族のゲルにホームステイ(2、家主とお家) - シルクロード絵描き旅

9/11 カザフ族のゲルにホームステイ (3、アッサウタイ物語) - シルクロード絵描き旅

9/12 カザフ族のゲルにホームステイ(4、バターを作るミニー・カン。) - シルクロード絵描き旅

9/12 カザフ族のゲルにホームステイ(5、カイラット・カンと遊牧生活) - シルクロード絵描き旅

 

 

 

 

カイラット・カンとミニー・カン、アッサウタイ、コーサル…。

 

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ウラーンホスを後にしました。

 

 

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ホームステイの3日間は、自分の心をろ過してくれていたみたいでした。

泣きたけりゃ泣きゃあいい、四肢など荒野に投げ出せ、今感じている事を一切せき止めずに表すんだ、それを無条件に許してくれたあの環境、人達、お客という私の立場。嗚呼。

 

 

 

余韻でパンクしそうな頭を抱え、ぐるぐると感慨に耽りながら、ナズカの夫トトの送迎によってバヤンウルギーへと帰ったのでした。

 

 

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ただいま、Traveler's GuestHouse。ナズカ、オーガナイズありがとう、トトもね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夢見心地は引きずったまま、私はお昼ご飯を食べに街一番のレストラン『パムッカレ』へ。

グルメに飢えていたもう一人のワタシ、こんにちは。

トルコ風ハンバーグのキョフテを頂きました。

 

 

 

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ゲストハウスに戻ると、同室にてドリーに出会います。オランダ人、70歳代のおばあちゃんパッカー。凄まじくパワフルな彼女はヴィーガンでありながらもここモンゴルが大好きで、何度も訪れているそうです。

一週間田舎のお家にホームステイしてきてね、初日に食べ慣れない肉を食べて二日間寝込んだのよ、復活してからはヴィーガンを貫いたわ。と久方ぶりのシャワーを浴びたドリーは語ってくれました。

 

 

一週間ホームステイがずしんと響きました。私は遊牧生活で彼女は民家という違いはあれど、3日間で私は…。

あ、今まで感じていなかったけれど疲れていたんだなとやっと気づいたのです。

 

 

 

 

 

 

夕方にはアルタイ=タヴァン=ホグド国立公園へ行ったハサンとガブリエラも帰ってきました。

目覚めるとテントの外が白い雪原になっていて、危険なのでトレッキングは3日目で切り上げてきたのだそうです。

夕食は4人で、とゲストハウス近くのレストランへ行きました。

 

 

 

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ドリー

 

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 ハサン

 

 

 

 

 

 

 

そこで事件は起こりました。

 

 

 

 

 

待てども待てども料理は来ない。一時間、二時間と過ぎてゆく…。

私達は旅人よ、待つくらいへっちゃらと雑談に興じます。

 

 

 

 

私とドリーは昼食を食べた後でしたが二人は雪山から戻ったばかり、まだ食事していません。

『私なんかインドでさーぁ…!!』…とドリーは旅の武勇伝を語り興奮していますが、私にはハサンとガブリエラの日焼けした額と憔悴した面持ちと元気ない相槌に気が気じゃありません。

 

 

 

『降り立った地は真っ暗、夜中。ホテルどころか灯りすらなかったのよ!!』

 

 

 

 

この二人の深刻な空気をドリーは感じていないの?それとも私が敏感すぎるだけなの…、ねえ本当に?ねえ??????

 

 

 

 

 

『料理、遅いね…。』と私(26)はハサン(31)とガブリエラ(25)の顔を見るも、

 

『Don't worry, Be happy !』とドリー(70)は一人別次元。

 

 

 

 

 

 

『闇の遠く彼方に窓明かりを見たの!しめたと思ったわ。

でもね、辿り着いてみたらそこは酒場で、居たのは全員若い男たちだったのよ。』

 

 

 

 

 …

 

 

 

 

 3時間待ってやっと出てきた料理に目を点にする二人。

 

 

可哀想な可哀想なハサンとガブリエラ。

 

 

二人の音のない声が空気を伝わって届き、いたたまれなさは最高潮に。

 

 

 

 

 

 

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料理、小っちゃ!!!

 

 

雪山から帰還したばかりの大男二人は凍り付いていました。

『ミネストローネさえあれば私はシアワセっ♥』るんるんでスープを啜るおばあちゃん、ドリーの言葉は二人との温度差がありすぎて、私はまるで漫才かなにかを見ているようでした…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その夜、具合が悪くなったのは私でした。

 

 

旅先での体調不良って、症状がいちいち派手で重いんですよね。私はこみ上げる不快感で一睡も出来ず4度吐きました。

 

 

夕食を共にした三人は熟睡しています。

 

もう、じっとしていると喉元がむずむずしてきて気が狂いそうになり、それを散らすため寝返りを打つ。5秒に一度寝返りを打ちながら、マグマのように膨らんでいく吐き気をこらえる…。

私は呻きたい衝動を必死に抑えて、どうにかやり過ごそうとしました。本当は誰でもいいから一言打ち明けたい。具合悪いって誰かに知ってもらうことでどれ程気が休まるだろう。

愛する誰かだとか、楽しい事を考えると狂気の間にもほんの一ミリ隙間ができ、その露をすすり必死でやり過ごしました。

 

 

我慢が限界に達した時、私は不快感を吐き出す為、外のトイレへと向かうのでした。

9月の夜半ゲルの外は吐く息うすら白く、空気は澄み、星の瞬きはその輪郭がくっきり見えました。

…と書けばロマンチックですが、実際は寒空に身悶えながら寝室のゲルとトイレとを往復していただけです。H&Mのペラッペラのズボン一枚で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ぶどうジュースが飲みたいぃ…。あの紙パックの一リットルのやつをお願い。』

 

翌朝ガブリエラがぶどうジュースと思い込み買ってきてくれた…ぶどうっぽいそれはザクロジュースでした。

 

 

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これ知ってる?

  

ウイグルで飲んだザクロジュースですが、実の方は食べたことがなく、

ここウルギーで見つけたので買ってみたのです。

ガブリエラは知らないと言ったので勧めてみるも…。

 

 過去記事より

 

 

 

 

 

出会い頭に食べてあんたがジュースにでもせなアカンねって口すぼめて言ったそれやで。

 

 

 

心で突っ込んだものの、今では私の好物となったザクロジュース。

1,8リットルのザクロジュースがそれから数日間、私の点滴となるのでした。

 

 

 

 

 

ホームステイの神秘的な日々と、このコメディのような地獄、

どちらも平等に現実なのでした。

 

 

 

 

 

ryoko.

 

 

 

 

 

 

キルギス映画『馬を放つ』を観て

 

 

 

 

久しぶりにブログを書きました…!

 

馬を放つ』という、キルギス人監督によるキルギスの映画を観てきました。

 

 

 

 

 

 

 映画は普段あんまり観ませんが、

わぁキルギスだ~!と食いついた私は、自分のした旅の追体験のためにワクワクしながら京都シネマへ。

映画に映し出されるキルギスの大地山脈、チャイやナン、伝統パッチワークのカーペット、ソ連カー、ムスリムキルギス語の語感、…序盤はそれらを焼き付けるように凝視していました。

 

 

私はいつの間に物語に入り込んでいたのでしょう。

 

 

 

 

 

www.bitters.co.jp

 

キルギスのある村。村人たちから"ケンタウロス"と呼ばれている物静かで穏やかな男は、妻と息子の3人でつつましく暮らしていた。しかし、そんな彼には誰にも明かせない秘密があった――。 
彼はある理由から、キルギスに古くから伝わる伝説を信じ、夜な夜な馬を盗んでは野に放っていたのだった。次第に馬泥棒の存在が村で問題になり、犯人を捕まえる為に罠が仕掛けられるが…

-公式サイトより

 

 

 

 

 

 

***

 

キルギスは広大な自然が魅力の国。元遊牧民族だった人々は定住したとはいえ、日本社会とくらべれば今なお大自然のもと小さなコミュニティの中で素朴な暮らしをしています。

 

 

私のした旅の体験を少し。

キルギスやモンゴル、東チベットなどでは、四方が大自然。草原や砂漠、鮮やかな山脈が常に広がる世界。

旅が進むにつれ私の五感はだんだんと鋭敏になっていくのを感じた。

身を守るために風や雲の動きを“読み”、家畜や動物とは呼吸の合わせ方を覚えた。

遠く豆粒ほどにしか見えない山小屋に徒歩どれくらいで着けるか、なんて感覚もわかるようになった。

そう。野性を思い出す、という言葉がぴったりだと思う。

 

 

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***

 

 

 

 

旅したおかげで、映画の本編で絶えず聞こえていた虫の音、夜の闇、乾いた風の質感がとてもリアルに感じられました。

草原や揺れる夏草、奥にそびえる山脈の美しいこと。駆ける馬の躍動感。CGも派手な演出はなく、ただキルギスの自然が物語をひき立てます。

 

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自然がそうなら、人間も。

主人公の家族関係や男女関係、親戚が身近に住んでいる事、また、罪人の処置を村人の会合・多数決で決めるところや、主人公夫婦が言葉を話さない息子を、民族衣装を着たシャーマンに観てもらうシーンなど…、現代の話でありながら非常にのどかな風景が描かれています。映画全体が美しい寓話のような世界観に包まれていて、物語をタイムレスに見せている。それこそがキルギスが舞台であることの良さなのだなぁと思いました。

 

 

 

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写真は全て公式サイトより

 

 

 

 

アクタン・アリム・クバト監督がこの映画に込めたのは、資本主義化によってキルギス伝統の精神や文化が薄れてゆく事への危惧。

環境の違いすぎる日本人からするとちょっと綺麗事?という感想もweb上にちらほらありました。

(伝統って常に変わり続けているものだから、どこまでが伝統かという問いはこの記事には書かないし、書きたくない。)

それでもこれは今直面しているキルギスだからこそ描けるメッセージなのであります。

 

 

 

 

私個人の解釈は、人と自然のパワーバランスの変容と、異端者は哀れであるという人々の目。どこも同じというか、キルギスという大きくはない国から発さられるやるせない普遍性。

どの国の暮らしが良くて悪いというような事ではない。それでも『いつから人は神に代わり、自然を支配するようになったんだ(うろ覚え)』と主人公ケンタウロスが絞り出すように叫ぶシーン。使い古されたはずの言葉が、こんなにも自然に心を打つとはなあ。

 

 

 

 

 

主人公ケンタウロスの郷愁も、変化する社会へ抵抗する様も、時代の波に乗れない不器用さも、

文章にすると『はいはいよくある話ね』と興ざめしそうですが、キルギスの圧倒的な自然と寓話的世界観が、入り込める懐を作ってくれています。

 

 

 

 

どうでもいい事と分かっていても色々抱え込み、一人モヤモヤしがちな私。それを洗い流してくれるようなシンプルなストーリーと主題。

誰もが抱いた事のある厭世的な感情にも、ケンタウロスは寄り添ってくれるでしょう。

 

 

 

 

ラストが切なかったです。私は映画に寄り掛かって涙していました。

 

いつの間にか私は自分がキルギスにいるような気になっていて、映画が終わり外に出た時、そこが京都市の繁華街である事にハッとし、日本の市街のにおいを吸い込んだのでした。

 

 

 

 

 

写真展が終わりました。

 

 

 

 

遅くなりましたが、写真展『güzel 新疆ウイグル自治区の街と人々』は盛況のうちに終了しました。

 

 

 

 

ご来場いただいた方々、ご協力くださった多くの皆様、展示にご興味を持ってくださった方々、本当にありがとうございました。

これからもウイグル自治区で出会ったあの人あの表情をわすれずに過ごしてゆけたらなと思います!

 

 

 

展覧会風景を少し、アップします。

 

 

三面の壁にはそれぞれ『私の感じたgüzel(美しい)』、『カシュガルのサマ・ウスーリ(ダンス)』、『変わりゆくウイグルの今』。

またテーブルには2015年の中国三か月周遊で使った地図、旅の手記、チケット、車窓の景色など。

 

 

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ウルムチ、2017年

 

 

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カラコルムハイウェイ。タシュクルガン近郊、2015年

 

 

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2/10、11には、会場に付いているキッチンにてウイグル料理を販売していただきました。

Imaginary Cafe~想像的民族料理店~の田中庸平さんによるラグメンやポロ、カワプ。

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動物バザール脇のラグメン食堂。カシュガル、2015年

 

 

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なんと、中国語学者さんとウイグル音楽学者さんが会場ではち合わせ。

とても濃い空間が出来上がりました。

 

 

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カシュガル、2015年

 

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キャプションの一例。

 

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動物バザール。カシュガル、2015年

 

 

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旅の手記。

『私は地上の光と引き換えに 夜空の星を全部 見たかった。』

 

 

 

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サマ・ウスーリ後の笑顔。彼の踊り姿はとても美しかった…。

カシュガル、2017年

 

 

 

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搬出風景。

ありがたいことに多くの方々にご協力頂けました。

 

 

 

 

 

 

 

展覧会の様子はFacebookイベントページ

目黒涼子 写真展『güzel 新疆ウイグル自治区の街と人々』

でもご覧いただけます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さらに2/11には、私の通う田中誠司舞踏スタジオの稽古仲間と、会場にて写真たちに囲まれながら踊りました。

 

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撮影:松山友也

 

新疆ウイグル自治区と舞踏とはほぼ同時期に出会い、

今やともに私にとって大切な存在です。

 

ふたつを繋げようとしたりその関係性について考えた事はありませんが、

写真展会場で踊る、というのは得難い経験だったと思います。

今のところその凄みをあまり実感できていないのですが、それが逆に生々しいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

ウイグルで出会ってきた人達、現地での素晴らしい体験。

それだけでなく、その後の私の人生をも彩ってくれるウイグルに、

心からラフメット(ありがとう)!

 

 

 

 

 

ryoko.

 

 

 

 

 

 

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